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モルガン・スタンレーによるレイシャルハラスメント解雇裁判とは

 モルガン・スタンレーMUFG証券に勤務していた韓国籍男性Aさんは、長い間上司から人種差別的な言動及び不利益取り扱いに苦しめられてきました。勇気を出して会社に被害を訴えたところ、逆に解雇されてしまいました。2021年3月、Aさんは同社グループを被告として、解雇無効及び、調査義務違反、説明義務違反、違法な懲戒処分と解雇による精神的被害に対する慰謝料の支払いなどを求めて提訴。現在裁判中です。

題点1 レイシャルハラスメント

 上司は、Aさんに対して、韓国大統領の発言や韓国政府の対日政策に関連して、Aさんのデスクの前まできて、怒鳴る、非難するなどの言動を繰り返してきました。
 その国の政府・政治家と国籍を持つ個人は別の存在です。韓国に対する不満や怒り、韓国人に対する偏見を韓国籍のAさんにぶつけることは、典型的な人種差別的言動です。

問題点2 経営陣に訴えたら解雇

​ 会社は不十分な社内調査を行い、「上司の言動はハラスメントではない」との結論を下しました。さらに、Aさんに「本件について、社内、社外、誰にも連絡してはならない」という連絡禁止命令を出し、当命令に従うと誓約することを解除条件とする無期限の自宅待機を命じました。経営陣から、人種差別を許さないというメッセージが送られてきたことから、納得できないAさんは、経営陣へ直接メール。すると、連絡禁止命令違反等を理由に解雇されてしまいました。
 ハラスメントの被害者が社内調査に納得できず、経営陣に訴えたところ、解雇。 
 これが許されるなら、どんなハラスメントも通用してしまいます。

 

​​事業者には安全配慮義務がある

会社や事業所では、たくさんの外国籍の人が日本国籍の人とともに働いています。誰もが働きやすい職場環境にするように、事業者には安全配慮義務が求められています。ハラスメント対策は、被害を受けた従業員を守るだけのものではありません。すべての従業員にとって、居心地のよい職場環境を守るためにも、企業の生産性を維持するためにも必要なのです。

イハラ許さない!
みなさんの力が必要です。
裁判傍聴、署名、カンパなど、
ご協力お願いいたします!

原告Aさんのメッセージ

 上司からの人種差別的言動と不利益取り扱いにより、私は睡眠障害に悩まされるようになりました。家族も苦しみました。訴訟には経済的負担と精神的ストレスが伴います。しかし、2度と同じことを繰り返したくありません。この裁判によって、労働者の人権を守りたい! 日本にいる外国人の人権を守りたい! そして、会社を変えたいと思っています。

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